ブチルヒドロキシア二ソール(BHA)

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p-ヒドロキシアニソールにtert-ブタノールを反応させることで生成される。

飼料添加物のひとつで抗酸化剤(酸化防止剤)として使用される。

 

ペットフード安全法上の上限値は、

エトキシキン・BHA・BHTあわせて150㎍/gと規定されている。

 

発がん性があることから日本での使用は禁止される予定だったが、

(BHAを恒常的に使用している)諸外国からの要請で禁止は延期された

という過去をもつ。

 

BHAは1982年、伊藤らにより、ラットの前胃に発ガン性があることが

報告され、食品への使用が禁止される予定となった。

 

しかし英米カナダからの要請で、その実施が延期となり、

FAO/WHO合同食品添加物専門家委員会で再検討され、

発ガン性はラットの前胃に限定的現象でヒトには安全とされ、

日本における使用禁止の延期はそのままとなった。

参照:薬害オンブズパースン会議 医薬品添加物、BHAとBHT
(http://www.yakugai.gr.jp/inve/fileview.php?id=53)

 

とはいえ、この実験データ、

ラットに投与したのは人間の一日許容摂取量の2,500倍~2,700倍とのこと。

ん~、体にいいものでもこんなに摂取したら発がんしそうな気がします。

 

ということで、まとめると、

日本の言い分発がん性あり(ただし、ラットに投与したのは人間の一日許容摂取量の約2,600倍)
諸外国の言い分イヌに対する反復投与では病的作用はまったく観察されなかった(以下参照)

ということに……。

 

▼イヌ(原文 p.4)

BHAが、0、0.3、30及び100 mg/kg体重で1年間、イヌに給与された時、

病的作用は、全く観察されなかった。

腎機能や血液学的検査及び主たる組織の病理組織学的検査では正常であった。

臓器重量は正常値の範囲内にあり、BHAの明白な蓄積は全くなかった。

100 mg/kg体重のBHAを投与した場合でさえも、尿中には、減少物の明白な

増加は含まれなかった。これらの実験の投与量毎に、

3頭/群のイヌが供試された(Hodge etal., 1964)。

参照:内閣府食品安全委員会事務局 平成 23 年度食品安全確保総合調査(30)
http://www.fsc.go.jp/fsciis/survey/show/cho20120030001

 

というように、発がん性の有無に関しては、そもそものデータの信用性が低いので

正直、良し悪しの判断が難しいところです。今後の研究発表を待ちたいと思います。

 

いずれにしろ、前述のとおり、「ペットフード安全法上」の上限値は、

エトキシキン・BHA・BHTあわせて150㎍/gと規定されているため、

これを上回る量の摂取はしないよう注意する必要がある。

 

とはいえ、BHAが製造過程で原材料にすでに添加されていたというような場合には

残念ながら表示義務がない。

 

そのため、意図しないところ(おやつなど)でBHAを摂取している可能性があり、

最小摂取量に抑えたいのであれば「フードに明記されたものだけでも避ける

という判断をすることもありと思われる。

 

【各数値】

◆使用・保存基準:以下のとおり

  • 魚介冷凍品等の浸漬液……浸漬液に対して1g/kg
  • 油脂、バター及び魚介乾製品など……0.2g/kg

厚生省告示第370号 各添加物の使用基準及び保存基準に定められている使用量等の最大限度。

 

◆ADI:0~0.5mg/kg

Acceptable Daily Intakeの略。一日摂取許容量※の意。

※一日摂取許容量……生涯毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量。

 

◆LD50マウス経口 2,000mg/kg

化学物質の急性毒性の指標。マウスなどの動物に投与した場合、
数日でそのうちの半数を死亡させると推定される試験物質の量。
数値が低いほど致死毒性は強い
一般的には1,500mg/kg以上で安全とみなされている。