エトキシキン

スポンサーリンク

飼料添加物のひとつで抗酸化剤(酸化防止剤)として使用される。

海外では抗酸化剤として広く使用されているが、日本では「ヒト用の食品添加物」としては使用が禁止されている。(飼料原料用の抗酸化剤としての使用のみ許可されている、ということ。)

ちなみに、ヨーロッパでは「植物用の農薬」としてすら使用が禁止されている。

ペットフードにおける酸化防止剤の基準値

日本の農水省の基準は以下のとおり。

エトキシキン、BHA、BHTの有効成分の合計量の上限150ppm
犬用のフードの場合のエトキシキンの上限75ppm以下

▼犬に関する実験データ所見(一部抜粋)

・(イヌは)エトキシキンの毒性作用に対してラットより敏感である。

・40mg/kg投与群では試験当初の 7 週間に明瞭な毒性徴候(体重の減少、体表面の着色、褐色尿、眼球強膜の褐色化、暗色粘性便及び嘔吐)が見られたが、その後、投与を中止したら、6週間後には血清中の値がほぼ対照値に回復した。

・血液検査で肝機能障害を示す数値の顕著な増加が認められた。肝毒性が認められ、特にメスに顕著であった。

・生殖能ないし繁殖には影響を及ぼさなかった。

・5年間慢性毒性/発がん性併合試験が実施されたが、血液検査、尿検査、臓器重量、体重、病理組織学的検査(一部省略)などにおいて投与による影響は認められなかった。本試験における NOAEL(無有害作用量) は投与量300ppm(7.5mg/kg 体重/日)と考えられた。

225ppm投与群の児動物(幼犬)では、肛門のただれ及び発赤、脱水、鼻汁並びに流涙の症状を示すものが雌雄ともに増加した。鼻汁並びに流涙は、100ppm投与群でも増加した。

・血液生化学的検査では、225ppm投与群(試験開始10、23及び36週間後)で血清中 ALP、γ-GTP 及び ALT の増加並びに A/G 比の減少がみられ、その変動は100ppm投与群で少なかった。これらの変化は、肝機能障害を示している。尿検査では、顕著な変化は認められなかった。

参照:エトキシキン(2013年7月)食品安全委員会肥料・飼料等専門調査会
(file:///C:/Users/chie/Downloads/kai20130717ff1_122.pdf)

上記のデータを要約すると、

・試験開始後7週間で毒性反応あり → やめたら回復した。

・肝臓の機能障害があったが、これは女の子にとくに多く見られた。

・慢性毒性試験ではとくに異常はなかった。300ppmが有害作用がない量と考える。

・でも子犬では225ppmでも肛門のただれ、脱水、鼻水、流涙が起こった。

・鼻汁並びに流涙は100ppm投与群でも増加した。

・225pm投与群でも肝機能障害を示すデータが記録された。

ヒト用で禁止、ヨーロッパでは植物への使用も禁止。

飼料製粉作業者に接触皮膚炎を引き起こすこともある有害物質で、間違いなく、ペットフードにはいっていない方が良い添加物のひとつ。

 

【各数値】

◆使用・保存基準:飼料添加物のため、ヒト用の基準には情報なし

厚生省告示第370号 各添加物の使用基準及び保存基準に定められている使用量等の最大限度。

 

◆ADI:0.005mg/kg

Acceptable Daily Intakeの略。一日摂取許容量※の意。

※一日摂取許容量……生涯毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量。

 

◆LD50ラット経口 1,700mg/kg

化学物質の急性毒性の指標。マウスなどの動物に投与した場合、
数日でそのうちの半数を死亡させると推定される試験物質の量。
数値が低いほど致死毒性は強い
一般的には1,500㎎/㎏以上で安全とみなされている。