二酸化チタン(酸化チタン)

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二酸化チタン(別名:酸化チタン)とは、無機化合物のひとつで

おもに食品を白く塗装する着色料として使用される。

 

発がん性について

国際がん研究機関(IARC)

2006 年、各種実験の結果、動物における TiO2(二酸化チタン) の発がん性を示す証拠と

して十分であると結論し、「ヒトに対する発がん性が疑われるもの」のグループに分類した。

 

アメリカ合衆国産業衛生専門官会議(ACGIH)

A4(ヒト発がん性に分類できない物質)に指定。

 

国際生命科学研究機構(ILSI)

TiO2(二酸化チタン) の催腫瘍性(=発がん性)は(中略)ラットに特有であり、

ヒトにおける発がん性には関連しないと記述している。(2000年)

 

ドイツ学術振興会(DFG)

二酸化チタンを扱う職場で行われた健康診断の結果や入院中の被検者の所見、

および動物実験の結果の大半が生物学的影響はほとんど無いとしている。

何らかの症状に対して「二酸化チタンの影響がある」としている研究者たちも

影響の原因は不明瞭だとしており、臨床的に影響が認められた場合でも

それが「二酸化チタンのばく露の濃度依存性による」といえるだけの証拠はない。

 

産業技術総合研究所 安全科学研究部門レポート

TiO2 の発がん性試験について、公表されている科学論文を収集整理した

ところ、呼吸域サイズ、顔料グレードまたはナノサイズの TiO2 をラット

吸入または気管内注入暴露したときに腫瘍発生が認められている。

しかしながら、TiO2 のマウス、ハムスターへの吸入及び気管内注入暴露、

また、腹腔内及び皮下注射、経口投与では催腫瘍性は認められていない

参照:環境毒性学会誌(2010)二酸化チタンの発がん性評価
(https://jstage.jst.go.jp/article/jset/13/1/13_15/_pdf)

 

【TiO2(二酸化チタン)の催腫瘍性(=発がん性)】

ラットマウス・ハムスター
吸入
気管内注入暴露
腹腔内及び皮下注射
経口投与

 

厚生労働省の有害性総合評価表

ラットでは5mg/kgの気管内投与で「呼吸器系の変動」「炎症反応」などが認められたとの

記載があるが、ヒトが口から450gの二酸化チタンを摂取したとしても、実質的には無害と

考えられている。(ただし、一例しか報告がないので無害だと断言はできない)

 

in vitro(試験管内実験)および、in vivo(生体内実験)ともに報告されているデータすべて

において陰性であることを根拠に遺伝毒性もなしとしている。

 

日本薬学会の論文

これまでの研究ではTiO2(二酸化チタン)が皮ふを透過することを示す明確な証拠はなく、

肌の上に残るものと考えられていた。

しかし、ナノサイズ※の酸化チタンは、投与方法にかかわらず、

妊娠期の母から子に遺伝すること、

出生後も子の脳に取り込まれた状態で残ることがわかった。

※100nm以下=0.0001mm以下

 

私的見解

発がん性の有無がわかれていますので、判断が難しいところです。

 

個人的な印象としては、

①ラットへの実験データは他動物への影響の根拠にもなり得ると考えるなら、有。

②腫瘍発生はラットの体質によるもので、マウスやヒトには影響なしと考えるなら、無。

という感じですね。

 

国際がん研究機関の見解および日本薬学会の論文を無視することはできないので、

私自身は①と考え、ペットフードには入っていない方がいいもの、とします。

 

 

【各数値】

◆使用・保存基準:規定なし

厚生省告示第370号 各添加物の使用基準及び保存基準に定められている使用量等の最大限度。

 

◆ADI:特定せず

Acceptable Daily Intakeの略。一日摂取許容量※の意。

※一日摂取許容量……生涯毎日摂取し続けても影響が出ないと考えられる一日あたりの量。

 

◆LD50ラット・マウス経口 >10,000mg/kg

化学物質の急性毒性の指標。マウスなどの動物に投与した場合、
数日でそのうちの半数を死亡させると推定される試験物質の量。
数値が低いほど致死毒性は強い
一般的には1,500㎎/㎏以上で安全とみなされている。