犬もシニア期になると代謝が落ち、太りやすくなってしまいます。
肥満は人間と同じように生活習慣病の原因。また、肥満になると関節への負担も大きくなります。
当然のことですが、犬は自分で食事管理を行うことができません。
愛犬に、いつまでも自分の足でしっかり歩いてもらうためにも、肥満や生活習慣病には十分気をつけ、少しでも介護いらずの健康寿命をのばすよう、心がけてあげましょう。
体重を測ってみましょう
まずは愛犬の現在の体重を測定してみましょう。
犬だけで体重計に乗せることができない場合は、ヒトが抱っこして体重を量り、その後で自分の体重を引くと犬だけの体重になります。
※抱っこがむずかしい大型犬は体重計に一緒に乗るのもありですね。
(わが家の測定スタイルはこれです。)
見た目をチェックしてみましょう
以下の項目にチェックがつくような場合、太り気味のようです。
人間と同じく、肥満は百害あって一利なし。
すべての項目にチェックがつくようでしたら、ダイエットについて、一度かかりつけの獣医師さんと相談された方がいいかと思います。
- 首の後ろの脂肪が簡単につかめる
- 首の後ろにしわが寄っている
- 上から見たとき腰にくびれがない
- 座ったときにシッポの付け根が盛り上がる
- 立たせた状態で横から見たとき、胸からおなかのラインがたるんで地面と平行になっている
- 指で触れても肋骨が感じられない
- あごの下の肉が簡単につまめる
ボディコンディションスコア(BCS)でチェックしてみましょう
BCS | 理想体重の | 身体の状態 | |
超やせすぎ体型 | ![]() | 0.85%以下 | ・体をなでると、皮ふを通してすぐ肋骨に触れることができる。 ・皮下脂肪はほとんどなく、体は砂時計のように胴が異様にくびれている。 |
やせすぎ体型 | ![]() | 86~94% | ・皮ふと肋骨の間に薄い脂肪があるが、肋骨には簡単に触れることができる。 ・体は砂時計型をしており、胴のくびれが目立つ。 |
理想体型 | ![]() | 95~106% | ・適度な脂肪の層越しに肋骨に触れることができる。 ・胴も適度にくびれている。 ・出るところは出て、締まるところは締まっている理想の体。 |
肥満体型 | ![]() | 107~122% | ・脂肪の層があり、肋骨に触れることは困難。 ・胴のくびれはほとんどない、いわゆる『ドラえもん』体型。 ・お腹につけなかった肉が背中側にまわり、少し背中が横に広がっている。 |
超肥満体型 | ![]() | 123%以上 | ・厚い脂肪層があり、肋骨に触れることはできない。 ・腹の肉が、たぷんと下がっている状態。 ・もちろん腰のくびれはなく、行き場のない肉があちこちにつきまくっているお団子状態。 |
いかがでしたでしょうか。
あなたの愛犬は理想体重でしたか。
それとも肥満体型でしたか。

理想体型の犬さん、おめでとうございます!
このまま理想体型をキープして、健康なおじいちゃん犬、おばあちゃん犬を目指しましょう。

理想体型でなかった犬さんも、まだ大丈夫!
次回、愛犬に必要なエネルギー要求量の計算方法をお伝えしますので、そこで得た値を元に、一緒に理想体型を目指しましょう!
ちなみに、【9.RER・DERの計算】で RER 及び DER の計算に用いる体重の値は「現在の体重」ではなく「理想の体重」です。
ですので、【9.RER ・DER の計算】のページに進む前に、先ほどのBCS表で ≪肥満体型≫ あるいは ≪超肥満体型≫ だったワンさんは以下の計算を行い 「理想の体重」を求めておいてくださいね。
●BCS表で ≪肥満体型≫ に該当 : 理想の体重 = 現在の体重 ÷ 1.15
●BCS表で ≪超肥満体型≫ に該当 : 理想の体重 = 現在の体重 ÷ 1.30
さて、『理想の体重』はわかりましたでしょうか?
計算、ありがとうございます。
さて、これまで8回にわたって解説させていただきました【愛犬管理ノート】の記載事項は、次回【No.9.RER・DERの計算】で終わりになります。
RERとDERは計算がちょっとだけ面倒ですが、最後までお付き合いいただければ嬉しく思います。
コメント