毎日、お疲れさまです。
今回はホワイトチョコレートについてまとめていきます。
気になることがあれば、お付き合いくださいませ。
今、愛犬が【ホワイトチョコレート】を食べちゃったという方へ
- チョコレートの包装(パッケージ)をご確認ください
- 原材料にあるカカオ成分が「ココアバターだけ」なら、ひとまず様子見
- 食べて数日は便がゆるくなるかも。便の様子にご注意ください
ホワイトチョコとは
収穫されたカカオ豆は乾燥され、焙煎、磨砕の工程をへて、①カカオマス(冷却・固化したもの)と、②カカオリカー(液体のもの)に分けられます。
さらに、この②カカオリカー(液体)をプレス機で圧力をくわえてしぼると「ココアパウダー」と「ココアバター」に分離されます。
ホワイトチョコは、このうちココアバターのみを使用して作られています。
犬がホワイトチョコ食べて問題ある?
ホワイトチョコの原料であるココアバターには、テオブロミンもカフェインも「ほぼ」含まれていません※。
犬にとってのNG成分であるテオブロミンやカフェインをほぼ含んでいないということは、まちがって犬が食べてしまってもチョコレート中毒をおこす危険性はきわめて低い、ということになります。
とはいえ、ココアバターは油脂です。
たくさん食べれば脂肪分のとりすぎによって、便がゆるくなることがあります。
チョコレート中毒の危険がほぼないとはいえ、ホワイトチョコもきちんと管理し、愛犬が勝手に食べないよう十分気をつけてくださいね。
「ほぼ」含まれていないという表現について
今回、ホワイトチョコレートについてあらためて調べていたところ、「ホワイトチョコにもテオブロミンが含まれる」とする獣医師のサイトを拝見しました。

もしかしてカカオマスを使っているホワイトチョコもあるってこと?

どうやらそういうことじゃないみたい
ホワイトチョコレートについて一般公開されている論文を探してみたところ、以下の3つの論文を見つけました。
- 1番目の論文:ココアバターにはカカオポリフェノール・テオブロミンは含まれない(H7年)
- 2番目の論文:ホワイトチョコレートからはカフェイン・テオブロミンいずれの化合物も検出されなかった(H30年)
- 3番目の論文:ホワイトチョコレート製品中の化合物濃度(カフェイン41.7㎍/g、テオブロミン13.6㎍/g)(H19年)

なるほど。論文によって言ってることがちがうのか~

そういうことだね
ということで、どの論文を信じるかによって考え方は変わりそうです。
とはいえ、3番目の論文で考えても、たとえば10㎏の犬がホワイトチョコレートだけで中毒症状がおこる量を満たすとしたら、66,176g(板チョコ1枚が約45gとして、約1,470枚分)必要です。
ホワイトチョコレートの誤食でのチョコレート(テオブロミン)中毒は考えなくて大丈夫かと思います。
テオブロミンの細かい計算はこちら【ペットフード辞典:テオブロミン】
まとめ
ココアバターだけで作られているホワイトチョコレートには、犬にとってのNG成分であるテオブロミン、カフェインはほぼ入っていません。
ホワイトチョコレートを犬がかじったからといって、チョコレート中毒をおこす危険性はきわめて低いので、あわてて吐かせなくても大丈夫です。
ただ、油脂(脂肪分)が多いため、食べてしまったあと愛犬の便(うんち)がゆるくなるかもしれません。
しばらくの間、便の様子には気をつけてくださいね。

NG成分が入っていなくても、積極的には食べさせないようにしてくださいね

カバンに入れっぱなしだった!危ない危ない
最後までお付き合いありがとうございました(‘v’)
・メチルキサンチン誘導体と健康-“賢さ”を求めて-:杉本直俊著,金沢大学十全医学会雑誌,第127巻,第1号,16-20(2018)
・食品中のカフェイン、テオブロミン及びテオフィリンの含有量:守安貴子他著,食品衛生学雑誌,1996 年 37 巻 1 号 p. 59-63
・チョコレート製品及びチューインガム中のカフェイン及びテオブロミン含有量の測定:岸弘子著,衛生研究所研究報告,第38号,(H20年9月)
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